残り少ないトイレットペーパーにしたためるは悲しき遺言。
おはよう、皆の衆。定次さんです。
最近何者かに取り憑かれているんじゃないかってくらい肩が重くて痛いのですが、そもそも心霊界隈における"取り憑く"という行為は当人たちにとってどんなメリットがあるのでしょうか？
取り憑くという行為の根底から考えられるものとして挙げられるのは、私怨や興味からくる嫌がらせ、八つ当たりのようなものかと思われますが、そんな感情からくる無差別的な攻撃は正直ロジックも糞もないので程度が低いと言いますか、何か考察するだけ無駄な気がするのでもう少し深層部分に目を向けていきたいと思います。
取り憑くことによって精神的瑕疵を発生させ、よくある怖い話ではそこから生命を脅かす――なんて展開がよくあるかとは思いますが、取り憑く側からしたらそれで終わりなんでしょうか？
「うっぷんを晴らしてスッキリ！」で終わったら取り憑かれた側もたまったもんじゃない。せめて営業成績に残るといったような、もしくはポイントが貯まるみたいな制度があったりはしないのでしょうか？
一定のポイントが貯まることで来世で有利になるアイテムをゲットすることができたり、もしくはその手前の状態と仮定して、一定のポイントを貯めることで生まれ変わることができる――みたいな。
そんなことを考えても此岸にいる時点で埒が明かないのでこれ以上の議論はしませんし、何よりこういった話を日記に書くことで心霊界の営業マンが私や閲覧者のもとにやってくるなんてことがあったらたまったもんじゃないのでこの話はこの辺りで切り上げようかとは思います。
「つべこべ言うくらいならばあの世を見てきたら良いじゃない」
みたいな頭の悪そうなコメントを思い浮かべる人もいるでしょうが、まだまだ私はこの世でやりたいことがあるので見てくる余裕はございません。
興味のある方がいたら是非とも見てきてレポートでも書いてください。おっかないので私がそのレポートを読むことはないでしょうけれども。
で、今回はそんな肩が重いなんて話をしたくて日記を書いたわけではありません。
昨日、私がスーパーで買い物をした際の出来事を今回の日記ではしたかったのです。
仮に私の肩を重くして振り向いてもらおうと考えている心霊営業マンがいたのであれば、本題の前に自身の存在が霞んでしまったことを憂いた上で回れ右をし、あるべき場所へと帰っていただきたいものです。
――で、昨日スーパーで何があったというのか。
金曜日の夜というものは一週間の疲れがどっと押し寄せると言いますか、緊張の糸が切れるような時で、翌日が休日である手前、何かとご飯作りなどが面倒になるかと思います。
そのため昨日の夕飯は面倒だからと惣菜を買って食べることにしたのですが、スーパーって買い物をする際によく用意されてる買い物カートを使用するじゃないですか。
そんなにたくさん買い物をするつもりはなかったのですが、無意識下で私はカートを手にとって店内を歩いていましてね。
それでカートを押しながら何を買うか迷いに迷ってうろうろと店内を彷徨っていたのですが、ようやく「これでいいか」と思える惣菜を見つけて手に取った時、カートの上に買い物かごが置かれていなかったのに気が付いたんです。
危うくカートの網目からようやく見つけた惣菜をするりと床に落としてしまうところでしたが、寸前のところで気が付いて落とさずに済みました。
しかしながらこれまで店内を買い物かごを載せていないカートを押してずっとうろうろしていた私がいたと思うと恥ずかしくて仕方がありませんでした。
もしかしたら私の気付かない内にいたずら小僧が目にもとまらぬ速さで買い物かごを盗んでいった可能性も無きにしもあらずだったので、私はそんな店内で暴虐の限りを尽くすいたずら小僧を捕まえて懲らしめてやろうとも考えましたが、そんなことをしても不毛だと思ったので大人しく近くに置いてあった山積みにされた買い物かごから1つ取り、改めてカートの上に載せて買い物を続けました。
しかし仮にそんないたずら小僧がいたのであれば本当にどうしようもない。
時間帯が時間帯だったのでお客さんもまばらで誰の目にも入っていなかっただけかもしれませんが、本当にこんないたずらをする子供がいたという可能性があったと考えれば世も末ってなもんです。親の顔が見てみたいものです。
――もしかしてこれが心霊現象というもの……？
私は知らず知らずの内に買い物かごを身代わりとした霊障に襲われていたのでしょうか。
もう8月も終わりとなりますが、夏の終わりに何という恐ろしい体験をしたのでしょう。
恐ろしい、何とも恐ろしいです。皆さんも夜道には十分に気を付けてください…。
そんなことよりも野菜を食え。