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グリコーゲンからのお達し

夢を見ました。それも2つばかし。

片方は夢見が悪く、言うならば悪夢のようなもの。そしてもう一つは断片的……と言うよりかはほぼ終わりの部分しか覚えていません。

この2つの夢が同じ世界で繋がっていたのかは定かではありません。うろ覚えではありますが、この場を借りて文字に起こし、別の世界で過ごした時間を反芻したいと思います。

悪夢というものは基本的に暗い背景の世界の中で起きているものが多いと私は思います。

明るいところよりも暗いところの方が好きだという奇特な人も世の中にはごまんといるかとは思いますが、生物の本能から"暗いところ=危険"という考えが根底にあるのは誰しもが皆同じであると言えるでしょう。

そして勿論、今回私が見た夢も暗い背景のものでした。

日が落ちた暗い夜道の頼りとなるのは間隔を空けて点々と佇む街灯のみ。そしてそれらの灯りも到底明るいものではなく、虫やゴミが溜まった黒い斑点の目立つカバーに明滅する切れかけの蛍光灯。頼りとなるどころかより一層不気味さを際立たせます。

ただ暗いだけ、不気味なだけの世界であればそれで良いのですが、こういった世界であればホラーゲームよろしく、こちらを付け狙う何かが存在しているのが定番です。

その世界には私以外にも何人か人がいて互いに寄り添っていたのですが、この世界では一体何が起きるのか皆わかっているようで、私もじきにそれが何かというものを身を持って理解することとなりました。

聞いたところその"何か"とは人ならざるものというわけではなく、人間であって、狂人として襲いかかってくるらしく、そしてどうやら何人もいるとのこと。

今はこの何人かが固まって隠れている複雑に入り組んだ狭い連絡通路で様子を見ている状況ですが、"奴ら"も人間である以上、この場所を知っていて、こちらにやってくる頃には隠れても見つかるのは時間の問題であり、無駄なあがきであると一人の初老くらいの男性から言い聞かされました。

隠れることは無駄なあがきではあるが、奴らも人間の端くれ。狂っていようとも多少なりには話が通じることがあるらしいのでそれに賭けるしかないと。

ここのコロニーの命運は、結局のところ狂人の気分次第であると全く希望も見い出せないものでしたが、状況が掴めない以上、私もそれに従う他ありませんでした。あとは黙って成り行きに任せる他にないと、これが夢であると気付けない私もついに腹を括りました。

そしてついに奴らがやってきました。

けたたましい雄叫びと、地響きほどの凄まじい足音。遠くではあるが目視できる限りでわかる情報は、奴らは3人組であって、まず手前を真っ直ぐにこちらへと四足歩行で走ってくる小太りの男。そして次にその後ろを追走するかのようにスプリンターのごとく真っ直ぐな姿勢で走る長身の男。雄叫びと足音はこの2人だけのもので、最後に一番後ろをガタイのいい男が一人ゆっくりと構えて歩いてきます。

目視できる限りではまだ何者かという詳細は見えません。しかし考えを巡らせている内にも奴らは段々とこちらへと近づいてきます。

薄暗く、詳細な姿はよく見えませんが、徐々に近づいてくる内に奴らの全貌が見えてきます。そしてどことなく見覚えがあることに気が付きました。

奴らはダチョウ倶楽部だ。

上島竜兵が憤怒の表情でよだれを垂れ流しながら全力の四つん這いでこちらへと向かってきます。それを追って肥後克広が絶叫を上げて走る。一番後ろで寺門ジモンが不満気な、思考が読めない表情でゆっくりと歩いてきているのです。

上島竜兵と肥後克広が連絡通路を渡ってこちらへと一直線にやってきます。やはり隠れることは無駄だと今更になってわかりました。

私は逃げるように初老の男性の後ろへと隠れました。どうあがいても逃げられないというのに。

男性は仁王立ちで両手を広げ、2人の前に立ちはだかりました。まるで猛獣と対峙するかのように。

もう駄目だと思いました。男性がやられる!!そして次に私も襲われる!!覚悟を決める他ありませんでした。

しかし意外にもその場は硬直。男性を前に2人は足を止めたのです。止めても尚、唸り声を上げて今にも襲いかかりそうな前傾姿勢で睨みつけてきますが、互いに睨み合ったまま動く気配を見せません。

――何分経過したでしょうか。周りには2人の唸り声だけが響き渡ります。

そして最後の足音が唸り声に混じって段々と大きくなります。寺門ジモンの影が通路の向こうからやってくるのが見えました。

この世界のダチョウ倶楽部は狂っている……。隙を見せれば命を落としかねないその状況下で一つ、先程男性から聞いた話を思い出しました。

「一人理性が残っている」

この世界のダチョウ倶楽部は狂っている……が、寺門ジモンの理性はかろうじて残っているようです。

その理性でどこまで話が通じるかはわかりませんが、男性は安堵をしたように少し肩から力を抜いて寺門ジモンへと話しかけ始めました。


ここで私は目を覚ましたような気がします。

結果がどうなったかはわかりませんし、オチがないのは夢であるから仕方がないとは言え、何とも不気味でおぞましい夢であったと強い印象を持ちました。

現実のダチョウ倶楽部の皆さんには何だか申し訳ない話ですが、あくまで夢の中の話なのでということで……。

因みに余談となりますが、もう一つ見た夢の内容というものは「母親の便秘が解消されたらしいが、その便が一時的に私の腹の中へと空間転送されていて腹が膨らんでしまった」という夢でした。

これもまた一つの悪夢だったのでしょう。もう少しいい夢を見たいものです。