サボりの言い訳を考える:罰9
おはよう、皆の衆。定次さんです。
シャンシャンシャンシャン
今現在、私は一人きりの寒い部屋の中でベルの音色を口ずさんでいるのですが、皆さんにもディスプレイ越しにこのクリスマスムードが伝わってきているでしょうか。
心なしか私の周りでは赤い体毛をした、自身をサンタクロースだと自称するおっさんが立ったり座ったりを繰り返しているという妄想が捗っているのですが、少なからずとも私の中ではサンタクロースは赤毛ではなく白髪であると認識しているので、私自身始めた妄想ではありますが、この赤毛のおっさんがサンタクロースであると思い込むには少々難しいのではないかと考えております。
そもそものところ、サンタクロースは今このタイミングで私の周りに現れるものではありませんし、先程から屈伸運動を繰り返しているこのおっさんも自身をサンタクロースだと言い張る以外にそこまでサンタクロース的な要素が見当たりません。
真っ赤な体毛に聞いたこともないメタルバンドの名前が載った黒色のパーカー。あと特筆すべき点はないのですが、時折外にトナカイを待たせてあるからという様子を見せて急かしてきているのが若干癪に障る感じでしょうか。
特段何かしらのプレゼントを持ってきているわけでもなさそうですし、急かしてきているわりには何を要求してきているのかもわかりません。
屈伸運動をする度に部屋が軋んでどことなく近所迷惑にもなりそうなのでやめていただきたいのですが、こちらの言葉が通じないのかやめろと言ってもまるで聞く耳を持たないのが難儀なところです。
これがクリスマスマジックかと言われたら私はそうではないと考えるのですが、この状況から抜け出すにはやはりクリスマスになるまで時が過ぎるのをゆっくりと待つだけなのでしょうか。
――色々と考えている内、おっさんはいつのまにか屈伸運動をやめたみたいなのですが、今度はこちらに背を向けてどこかへ電話をかけている様子。
直接的に邪魔をしてこないのは結構ですが、人が作業をしているところに急にやってきて我が物顔で過ごすのは正直いけ好かない感じがします。
電話が終わったのか、今一度こちらを向いて屈伸運動を始めました。
屈伸運動で体が温まってきているのか、照明に照らされてキラキラと光る汗が鬱陶しい。
若くて可愛い女の子のサンタクロースならまだしも、マイナーなメタルバンドが好きなだけの赤毛のおっさんの汗なんて見るに絶えません。再び屈伸運動を始めるのならば精々汗くらいは拭いていただきたい。
――ポタポタと床に垂れる汗が気になってしょうがない。
フローリング部分に垂れるならまだ嫌々拭き取れるわけですが、我が家のリビングの半分にはカーペットが敷いてあるのです。カーペット部分に汗が垂れるのは正直勘弁してほしい。
――あぁ、何か一人増えましたね。
先ほどどこかに電話をかけていたのは人を呼ぶためだったのでしょう。
玄関には鍵もチェーンもかけていたのですが、平然とした面持ちでもう一人入ってきてしまいました。
似たような見た目の――同じメタルバンドのロゴがプリントされたTシャツを着た赤毛のおっさんが一人増えてしまいました。
そして案の定の屈伸運動。たまに2人で顔を見合わせて楽しそうに笑顔になるのは見ていて癪に障ります。2人の屈伸運動のタイミングがまばらなのも引っかかる。
トナカイを待たせてんだろ?じゃあさっさと帰ってくれ。
――正直なところ、こんなおっさん相手に私も時間を割いている余裕はありません。
現在私は拙いながらもクリスマスに向けてイラストを描いております。
しかし現状未だ完成まで目処が立っておらず、クリスマスまでに完成するかどうかも怪しいところ。
ぶっちゃけ言えば、私の描くペースもなかなかどうして遅いもので、これまでのイベントイラストでも完成までに1枚あたり14〜20時間超もの時間を要しています。
普段のタイトルイラストであれば、昨日の牛丼のイラストで丁度40分。その程度の腕なのです。
しかしながら手掛け始めた以上は中途半端に終わらせるわけにもいかないので、今回の記事も早々に切り上げてイラストの続きを進めていきたい次第。
実際問題、この年末年始の時期はクリスマスから一年のまとめ、年始イラストと矢継ぎ早に手掛けなければならないので正直非常に面倒くさい。
だからこそ今回の記事は適度ところで終わることにご理解いただきたい。
私自身の溜飲を下げるためのイラスト制作にどうぞ今しばらくお付き合いください。
赤毛のおっさん達もさっさと帰る!さようなら!