【アンサー編】雪かきによる集団心理の誘致実験


おはよう、皆の衆。定次さんです。
暦も3月を迎え、季節はいよいよ春の頃。
あれほど積もった雪も春の暖かな気候と日差しによって徐々に融かされ、やがて迎えるは新芽の季節。
しかしそれでも北海道の大地はまだまだ雪融け近からず。
ツルツル滑る汚い氷雪に雪かきの刃を立てて過ごす昨今を過ごしております、今回の記事でございます。
――とは言え、最近は本当に随分と暖かくなりました。
冬の季節は刺すような寒さに悩まされるばかりでしたが、最近はプラス気温の時間も増えていよいよ春を実感しています。
皆さんの住んでいる地域はいかがでしょうか。
未だ大雪に悩んでいるということがあれば――ぜひともその手の機関に相談すると良いとだけアドバイスをさせていただきます。
それにしても今年の冬もなかなかどうして苦労をさせられました。
いつぞやの大雪の年と比べたら然程大したこともない積雪量でしたが、一度でも大雪のトラウマを植え付けられてしまっては日々油断もできません。
少しの積雪でも早めの排雪が冬を乗り切る秘訣――。
今シーズンはピークを越えたのでもう安心ですが、冬を乗り切った今この時、改めて雪の恐ろしさを振り返りたいと思います。
【 大雪に見舞われた時の恨み節記事はこちらから 】
定次さんは虫が怖い。
以前から何度もこのブログ内で申し上げているのですが、実はこの私、虫という存在が非常に苦手でして。
虫といっても一概に全てが苦手というわけではなく――、要するに幼虫の類が非常に苦手でして。
青虫芋虫毛虫蛆虫etc……その種類は多岐に渡りますが、どれだけ小さな存在であっても私はその存在が認められず、目で見るだけでも、想像するだけでも身の毛がよだつほど苦手です。
理由は今ひとつよくわかりません。
単純に見た目が気持ち悪いから――というのはどことなくわかるのですが、本質的なところを見ると生物として認識できないと言いますか、外敵に対して何の抵抗もできない非合理的な生物的構造が逆に恐ろしいと考えてしまうのです。
特に身悶えするかのようなあの動き。
あれをしたところで何ができるのでしょうか。
何もできないからこそ恐ろしい。ただ無抵抗なまま微動だにせず餌食になるのならまだしも、必死にもがいたところで無意味なあの動きが私の理解の範疇を大きく外れているのです。
故に成虫になった虫の存在は理解ができます。
世間一般ではクモだとか、ムカデだとか、ゴキブリだといった節足動物の成虫を毛嫌いしますが、私の場合はだいぶマシ。
正直に言えば成虫であっても虫という存在はなるべく触りたくないものですが、足が生えているという、生物として合理的な形状をしているだけだいぶマシ。
そんな風に考えています。
最近私は葉物野菜を調理する機会が増えました。
ほうれん草に小松菜など、おひたしにすると楽で美味しいのでよく作っています。
この時期なんかは雪の下キャベツというものも市場に出回り始めました。
北海道にある上川郡の和寒町という地域の特産品で、秋の季節に収穫したキャベツを冬の間に雪の下で保存させることで、糖度やみずみずしさを増させるという農産品です。
私は先日スーパーでその雪の下キャベツを見かけたのですが、お値段こそそれなりに高かったものの、奮発して半玉のものを購入しました。何しろ身が詰まっていて美味しそうだったので。
ひんやりずっしり色白でみずみずしい雪の下キャベツ。
そのまま食べてもざっくりキュッキュと甘くて美味しいですし、そのまま浅漬けにしても良し、他の材料と一緒に油で炒めても美味しいでしょう。
私は奮発して買い物をした気持ちも乗っかり、ウキウキとした気持ちで家路へと就いたのでした。
冬の間、雪の下という極寒の環境の中で育まれた雪の下キャベツ。
いくら虫が過ごせる環境にないと言っても、葉物野菜であることには変わりません。
ウキウキとした気持ちで帰宅こそしましたが、一番あってはならないのは葉と葉の間に潜む青虫とのエンゲージ(交戦)。
虫が付いていなさそうなキャベツを選別したつもりでしたが、流石に野菜の中まではわかりません。
最近の野菜は安全な農薬を使われているため虫食い被害も減っているらしく、普段から野菜を使っていてもそうそう遭遇することはありません。
それでも慎重に……慎重に外葉をめくり、めくりきったと同時に水道で洗い流す――……そんなことを繰り返しながら今宵の私はちょっぴり高価なキャベツと戦いました。
外葉をめくり始めて2,3枚――、恐る恐る内部とシンクの底を見ましたが、虫がいる気配はありませんでした。
単純に私が直視していないということもありましたが、真正面から遭遇するという最悪のケースを回避することができたのです。
――ただ、それでも安心はできない。
私が今回剥いたのは外側の葉の2,3枚程度。
もしかしたらもっと内部に虫さんが潜んでいる可能性もまだまだ捨てきれないのです。
虫こそ見かけていませんが、まるでフンのような黒いツブツブも散見しています。
フン近辺に虫食いの跡は見当たりませんし虫自体も見つかっていないので、とりあえずは見間違いだろうと高を括り、私は強がりを全面に出しながらそのままのキャベツをドンとまな板の上に置きました。
私は虫が苦手です。
特に青虫芋虫毛虫といった幼虫の類がキモくて嫌いです。
ですが、見えなきゃ平気。視認ができず、概念として理解が出来ていない状態でなら口に入っても無問題です。
私はまな板の上にドンと置いたキャベツの塊に包丁の刃を当て、片手の力だけで押し切り始めました。
左手は添えません。虫がいたら怖いもの。
左手は背中に回し、よく研いだ包丁の切れ味だけを頼りに私はちょっぴり高価なキャベツをザクザクと切り進めていったのです。
段々と料理に適した一口サイズに細かくなっていくキャベツの葉。
その中に虫がいるかどうかは見受けられません。何しろ私は目を背けているのですから。
ざっと切ってそのまま油で熱したフライパンへドーン。
私はそのまま他の材料とともに火を通し続け、美味しいキャベツ炒めを作り上げたのでした。
雪の下キャベツ美味しい。皆さんにもぜひおすすめしたいですね。

率先した雪かきによって行動心理はどこまで働く?
以前の記事で紹介した、雪かきを利用した心理実験を覚えているでしょうか。
自身が率先して雪かきを行うことで周りに『自分もやろう』と思い込ませる、バンドワゴン効果を狙った心理実験です。
【 当該記事はこちらから 】
冒頭でもお話ししたように、毎年冬の時期になると私は積雪量が気がかりで仕方がなくなります。
ただでさえ狭い駐車場が大雪によって狭くなってしまうため、この時期になると私は大雪に対して酷く憎悪を膨らませるのです。
憎悪が膨らむ詳細については後述で説明しますが、この駐車場の雪かきのために毎度私ばかりが苦労をしているのが実情。
どうせなら他の部屋に住む住民たちにも手伝ってもらえれば――と考えたのが今回の実験になるのですが、果たして人の頑張る姿は他人の目にどう映るのか……。
実際問題、この駐車場内における雪かき作業は単なる私のエゴなので実験もクソもない話なのですが、周囲にどんな影響を及ぼすことができたのか調べるのがこの実験の真意。
春を迎えようとした今、遂にその結果が現れたので、この記事を以てその結果を紹介したいと思います。

解説と言っても前回の記事から内容は変わりません。
毎度説明するのも面倒なので簡潔にまとめさせていただきますが、我が家のアパートは下記の図の通りとなっているため、駐車スペースが奥に位置するほど大雪に苦労をさせられてしまうつくりになっています。

お察しの通り、我が家の駐車スペースは奥に位置しています。
斜線部分は積み上げた雪の山。積雪量が増えれば増えるほど駐車場のスペースが狭くなっていくのです。
そして北海道の冬は基本的に常時マイナス気温。
日中であっても積み重なった雪が溶けることはないため、山積みになってしまう前になるべく外部へ排雪を試みなければなりません。
当然のことながら住民たちは「自分たちの駐車スペースが確保できれば良いや」の精神で雪かきをするため、いつも簡単に建物側に雪を寄せるだけで作業を終えてしまいます。
それの積み重ねがいかに危険なことか――、早期に理解してもらうために自身が率先して雪かきのお手本を見せるというのが今回の目的となります。

雪かきによるバンドワゴン効果は思わぬ結果に・・・
最終的な目的は雪かきをした雪をそれぞれが同じ場所に集めるということ。
建物側に寄せるといった愚行を咎め、現状入居をしていない不在の駐車スペースに雪を寄せることで今期の冬を乗り切っていこうとしたのです。
ただ、今期の冬はあまり雪が積もりませんでした。
前回に雪かき作業を行ってからというものなかなかどうして積雪が増える日はなく、どういうわけか『平和な冬』がやってきてしまったのです。
私が雪かきを頑張ったという姿を見せつけ、他の住民の心に響かせることが成功していたとしても、こうも雪かきを行う期間が開いてしまっては気持ちも緩んでしまいます。
各々が雪かき用の道具を出さないまま月日は過ぎ……気がつくと空き部屋にも新たに住民が入り、頼りにしていた空き駐車スペースも埋まってしまいました。
そしてやがてやってきた、ほどほどに雪が降り積もる日……。
集めるためのスペースがなくなり、更には雪かきに対するモチベーションも掠れてしまったのか、結局各々は建物側に雪を寄せるようになりました。
……無論、私も。
その日以降、それ以上に雪が降り積もるという脅威は現れませんでしたが、私が勝手に行ったバンドワゴン効果を狙った心理実験は特段作用を見せるきっかけを得ることもなく、冬を終えてしまいました。
――ただ、実際にはこれで良かったのかもしれません。
私が雪かきをしていた姿に感化され、他の住民が同じように雪かきを行っていたかどうかは正直わかりません。
もしかしたら協力し合うという未来もあったかもしれませんし、私の努力も無駄に終わっていた未来もあったかもしれません。
実際問題、雪が少ないことに越したことはありません。
どうせなら苦労をしない方が楽ですから。
真相は全て雪に埋もれ、一緒に溶けていったのです。


いやぁ、なんというか一番残念な結果に終わりましたね。

こればっかりは仕方ないと思いますけどね。

ただ今回の話、一つ引っかかることがあるみたいでしてね。

なんでしょうか。

定次さん曰く、空き部屋に本当に入居者がきているのか怪しいとかなんとか。

怪しいとは?

前回雪かき作業をした時、空き部屋は2部屋あったそうなのですが――

その駐車スペースに雪を寄せた途端に一気に入居者が来たのがまず怪しかったとのことで。

でもまぁ考えられなくもないですよね。

これまで管理会社は排雪作業をお願いしても渋るばかりで対応してくれなかったのですが、空き駐車スペースに雪山が盛られた途端に撤去作業に動いていたのも胡散臭いとかなんとか。

それもまぁ、お仕事ですし。
新たな入居者の邪魔になるならすぐに手配はかけるでしょうね。

実際その後、1つの駐車スペースには新入居者の車が駐車されていたので、1部屋が埋まったのは確かだそうです。
・・・ただ、もう1部屋がどうも人がいる気配がしないそうで。

気配ですか。

新しく部屋が埋まったかどうかの判断基準って何だと思います?

例えば、各種メーターが動いているかどうかですかね。
あと、インターホンの電源とか。

カーテンがつけられているかどうかですね。

あー、なるほど。

で、その気配がしないという理由とは?

駐車スペースに車がないのと、部屋の電気がついているのを見たことがないということですね。

車はみんながみんな所持しているわけではないのでわからんこともないですが、確かに電気がついていないのは怪しいですね。

でしょー。

単に見逃しているだけかもしれませんけどね。
それでも常にカーテンが閉まっている状態が続いていたりと、何か不自然なんですよね。あまりに都合が良すぎると言うか。

管理会社が雪を寄せ集めないように手配したんですかね。

まぁ考えられなくもないですよね。

ただ、本当にそんなことがあったのであれば、本当に残念な結果に終わってしまったなと。

まぁ向こうは仕事ですから。
こっちのエゴに付き合う義理はないでしょう。

真相は雪に埋もれたということですか・・・。

でも、これで万が一不動産サイトに空き部屋が存在するなら"クロ"ですよね。

折角ですから調べて差し上げますよ。


普通に入居者で埋まってるみたいですね。

一番面白くないパターンじゃないですか。

残念でした。また来シーズンの雪かきで頑張りましょう。

クソがぁ!!