【素朴な疑問ノート】ヒトにも換毛期って存在するの?


おはよう、皆の衆。定次さんです。
抜け毛というものは誰にとっても悩みのタネになり得るもの。
時に寝起きの枕元を見て絶望したり、時に風呂の排水溝の蓋を見て悲観したり、ふとした拍子にハラっと落ちた髪の毛に失意を感じてしまったり……抜け毛の悩みのきっかけは様々です。
かく言う私も、父方の遺伝子が総じてハゲということもあり、いつの日か頭髪が徐々に抜け落ちていってしまわないか心配な日々を過ごしています。
以前にも記事で紹介しましたが、親戚の結婚式に参列するため送迎車の最後尾に乗った際、後から続々と乗ってくる父方の親戚達が揃いも揃ってツルッパゲだったということがありました。
バスの右側と左側で分かれて座ったそれぞれの参列者。
左側の席は総じてフサフサだというのに、右側の席ばかりヘッドレストからハゲ頭が飛び出ていたという、人体の神秘を目の当たりにした出来事でした。
【詳しい内容はこちらの記事で】
「どうせハゲるならスキンヘッドにしてしまおう」
ハゲの言い訳の常套句として使われるありふれた開き直りですが、どうせならハゲないままの人生が良い。
薄毛に悩む人々は日々抜け落ちる髪の毛に畏怖を抱くばかりですが、そんな抜け毛のメカニズムについて今回の記事で紹介していきたいと思います。
人は矮小である。
先日私が電車に乗って買い物に出かけた時の出来事です。
普段から車に乗っているというのに電車に乗るというのはどういうことか――と疑問を覚える人も多いかとは思われますが、運転ばかりするのも何かと疲れを覚えるもので、時には電車に揺られながら、変わり映えしない風景を車窓から眺めつつ目的地に向かうのも存外悪くはありません。
して、そんなまったりとした電車での移動中のことですが、その日は週末ということもあってそれなりに車内が混雑していました。
私は有象無象がひしめき合うような空間で過ごすのはあまり好きではないので、今回は座席に座れるかどうかもわからない賭けに出るより、安全に人の少ない車両間のデッキ部分で大人しく過ごすという選択肢を選びました。
予想通り、デッキ内にはあまり人はおらず、男子高校生くらいの2人組と、中年の女性が2人ほど立っていました。
それぞれが距離を取るように四方に分かれた位置取りにいたのですが――電車が発車してから間もなく、男の子の1人がイキがった様子で騒ぎ始めました。
やれ配信がどうだの、趣味の話がどうだの……さも周りに自分を誇示したいような仕草で会話を始めました。
あまりに大げさな素振りに友だちであろうもう一人の子が「静かにしろって」と窘めようとするのですが、イキがる男の子は尚もエスカレートを続けます。
やがて持ち前のスマホから大音量で音楽を流し始め、「良い曲だろ?」と言わんばかりにチラチラと周りにアピールをしていたのですが――女性陣はしかめっ面をしながらスマホを直視し続け、私もまた同じように関わりたくないという雰囲気で窓の外を眺めていました。
チラチラと感じるこちらへの視線。
あくまで憶測ではあるのですが、恐らく彼は若気の至りからくる"縄張り争い"のようなアピールをしていたのかもしれません。
ただ、正直私はそんな彼のアピールなんてものはどうだってよく、ただただ彼が流していたHIPHOPを非常にダサいと思いながら窓の外を眺めていたのでした。
電車内で音楽を流して騒ぐといったような迷惑行為……本来であれば大人として注意をするべきだとは思うのですが、デッキ内はさほど人が多いわけでもなく、私自身も多少周りが騒々しくても気にしない気質なので、特に相手をする必要するもないかと思いながら2人の会話に聞き耳を立てながら過ごしていました。
同じ曲の同じサビを延々とループさせて「ここがマジでヤバい」とオーバーアクションで友人に訴える彼。
私からすれば単調なテンポに浅い言葉を連ねただけの非常にダサい曲にしか聞こえなかったのですが――彼にとってはきっとこの曲がぶっ刺さっていたのでしょう。
やがて彼は「今日マジ暑い」と言いながらチェック柄の上着を脱ぎ、上腕に彫ったタトゥーの自慢を始めたのですが、自分で頑張って彫ったのか、なんとも言えないクオリティの低さにこれまたダサいと思ってしまいました。
こんな中途半端なタトゥーを自前で入れてしまったがために、今後プールや温泉に入れない場合が出てきてしまうのだな――と憐れみながら再び窓の外へと目を向けたわけでしたが、しばらくして次の駅に到着し、何人かの人がデッキの中へと溢れてきました。
電車が進むにつれて混雑していくデッキ内。
イキがる彼も次第にデッキの端っこへと追いやられていき、いつしか爆音で流されていた音楽も消え、萎縮したように静まっていました。
あの時、私は彼に嘗められていたのでしょうか。
それとも単純に、強がる自分を他者に見せつけるのに生きがいを覚えていたのでしょうか。
目的地の駅で下車をし、多くの人の流れに揉まれながら私は高校生だった頃の自分を思い返していました。
帰りの電車内で友人たちと盛り上がり、我が物顔でシートに座っていた嘗ての私。
乗客の7割が高校生だったこともあって同じ車両に乗車していた大人にはまるで目がいきませんでしたが、当時の大人の気持ちを鑑みれば騒ぎ立てる高校生の存在は非常にダサい存在だったのかもしれません。
私もいつしか社会に揉まれ、若気の至りという言葉の意味を知りました。
今回イキがっていた彼もまた、同じような道を辿って大人になっていくのだろうかと感慨深く思ったのでした。

普段は思ったことがあっても茶化して表現することが多い私ですが、時には真面目に考えを巡らせることも悪くはないでしょう。
若いからこそ得られるもの、大人だからこそ失うもの……齢を重ねるごとに気付きも段々と増えていきます。
そして髪の毛もまた同じ。
人によってはハゲるハゲないの個体差こそあれど、基本的に髪の毛は日を追うごとに抜け落ちていくものです。
その事実に気付き、向き合うことができるかどうか――大事なのはそこ。
ただ、その事実は必ずしも最悪なケースに向かっているばかりではないと、理解を深めるのもまた大事です。
――今回の本題は人の換毛期について。
ある日ふと見ると枕元や排水口に大量の髪の毛が……なんて光景を見て、絶望を覚えた経験をした人も少なくはないでしょう。
このペースで抜け落ちてしまったら将来的にはハゲるのでは――と思い込んでしまうかもしれませんが、果たしてその思い込みは正しい懸念なのでしょうか。
犬や猫、うさぎなどといった季節ごとに体毛が生え変わる動物のように、人もまた頭髪が生え変わる換毛期があるのではないだろうか――、正しい知識を持つことで希望を持つ。そんなちょっとした毛髪に優しいお話をハゲの皆さんに紹介していきたいと思います。

換毛期とは?
そもそも換毛期という言葉をご存じないという方もこの記事を読んでいる中にはいるかもしれません。
そんな無知蒙昧な方のために、下衆と皮肉は換毛期というものについて優しくお教えしていきたいと思うのですが――この記事であまり詳細に解説をしてしまうと、後から紹介する話の展開に余白がなくなってしまう恐れがあるので、あくまで端的に解説をしていきます。
『換毛期とは、ざっくり言えば体毛が生え変わる時期である』
先程にも説明した通り、犬や猫、うさぎなどは時期によって体毛が生え変わります。
これはあくまで季節的なものであり、暑い時期だったら夏毛。寒い時期だったら冬毛と言ったような、所謂『体毛の衣替え』を差します。
そしてその換毛期が人間にも当てはまるのか――というのが今回の記事のメインテーマです。

人の髪の毛はどれくらいで生え変わるか大調査!
換毛期が云々〜と散々前置きをしておりますが、まずぶっちゃけ言いますと、人に換毛期は存在しません。
大体察しのいい閲覧者の皆さんのことです。先程までの解説のくだりを見れば人間という生き物に夏毛や冬毛といった概念が存在しない=換毛期はないと理解できていたはずです。
しかしそれでもここまでこの記事を読んでいるということは、余程この下衆と皮肉の記事に読み応えを感じているか――もしくは換毛期という可能性に縋りたいほど薄毛に悩んでいるかのどちらかと言えるでしょう。
心臓ならぬ脳みそに毛が生えている下衆と皮肉の閲覧者の方々はこのまま引き続き記事の内容をお楽しみください。
今回の記事は悩めるハゲどものために別の世界線を通して大規模調査を行いました。
実際問題、毛髪のメカニズム云々のデータは、こんな出鱈目ばかりを掲載しているブログ記事を読むなんかよりも、専門的なページを開くか、もしくは最新のAIにでも尋ねてみたほうがよっぽど信憑性のある情報が得られると思います。
ただ、それでも独自の調査を行うことで見えてくる内容も変わってくるかもしれません。
私自身、専門家や有識者というわけではないので、既知のデータには到底及ばないとは思われますが、それなりのアドバイスが提供できるのではないかと考えています。
独自の考え方と独自の調査……そしてその調査の結果が以下の内容となります。

先日、私は生まれ故郷とは全く縁もない、別の世界線に暮らす『髪の毛を信仰対象とする部族』に接触を試みてきました。
そこの部族にはハゲの遺伝子がないらしく、基本的に皆フサフサ。
私はそんな部族に髪の毛が抜け替わる時期を調査するという名目で、部族内でも最も毛量の多い人物に協力を仰いできたのですが、「嫌です」という一言で一蹴されてしまい、そそくさと現世界線へと戻ってきました。
よって、何一つとしてデータを得ることができないまま調査を終えた――というのが今回の調査結果となります。ありがとうございました。


抜けて初めてわかる。髪は長い友だち。

友だちは大事にしましょうというのが今回の教訓ですか。

で、実際抜け毛のメカニズムってどうなってるんです?

人間に換毛期がないのは確かですが、抜けやすい時期と抜けにくい時期があるのは確かですね。

気にし始めたほうがストレスでよっぽどハゲるでしょうよ。

自然体が一番だと?

抜けるもんは抜けるし、生えるもんは生える。
しゃーないもんはしゃーないのです。

こういった結論に至ったのは我々が髪の毛のないキャラデザをしているから?

そう。どうせ私に友だちはいませんよ。

私がいますけど?

!?

髪の毛よりももっと大事な存在に気付くべきでしたね。

大事なことが頭から抜け落ちていましたね。
