【マンネリ防止レシピ】毎日トマトの継続で最強の健康習慣を


おはよう、皆の衆。定次さんです。
皆さん、トマトは好きですか?
嫌いとは言わせません。トマトは好きですか?
私はそこまで好きではないですが、嫌いでもありません。なぜなら栄養価があるから。
無論、美味しいトマトは好きです。スーパーに並ぶ陳列棚の中でも特にお高く止まっている、一風変わった美味しそうなブランドトマトなんかは支払った対価を鑑みてなるべく美味しいと考えるようにしています。
全国のトマト農家さん、申し訳ありません。
世の中にはあなた達が作り続ける真心こめたトマトを嫌う不届き者が多いです。
このブログの閲覧者の方々の中にもきっとトマトが苦手な人がいるでしょう。
純粋に味が苦手だとか、グジュグジュと汁っぽい感じが嫌いだとか、交際相手を奪った相手がトマト農家だったからという理由からトマトのことが嫌いな人もいるかも知れません。
トマトを嫌う理由は人それぞれ……しかし彼らに罪はないのです。折角のトマトを美味しく食べるという知恵がないという事実が罪なのです。
私は彼らに代わって全国のトマト農家さんにお詫びをしたいと思います。トマトを美味しく食べる方法を知らずにごめんなさいと。
トマトの魅力とはなんぞや
冒頭で私はトマトのことを好きでも嫌いでもないとお話しましたが、厳密に好きか嫌いか言えば好き寄りの部類に入ります。
なぜなら、トマトは完全なる健康食であるから。
これは別の世界線で行われた『一人の成人男性に水のみを与えた状態で3日間ほど密室で過ごさせる』という人体実験の結果に基づいたデータになるのですが――、彼は思っていた以上にわがままで、実験途中に娯楽が欲しいと言い始めました。
一応、実験に行われた部屋の中に、一部のチャンネルが制限されたチューナーレステレビと最新のコンシューマーゲーム、全巻数が200巻を超えるコミックとi-フィルターをかけたデスクトップパソコン、クリスマス特集を組んだおもちゃ屋さんのチラシをどこかに隠し、謎解きゲームと称して何の意味もない数字のメモをそこら中に散りばめたのですが、1日目の夕方あたりで彼は急に「謎解きが面倒くさい」と放棄し、監視室に直通の内線を使用してより単純な娯楽を要求しました。
そこで監視官たちは自分たちが監視中の暇つぶしのために使用していたUNOを彼に引き渡したのですが、彼はそれを笑顔で受け取ると室内の中央に置かれたスタンドテーブルの上にUNOを並べ、一人でそのテーブルの周りをぐるぐると回り始めたのでした。
三日三晩延々とぐるぐると回り続ける彼を見て哀れに思った監視官でしたが、ついには自分たちもUNOに参加するようになり、支給される水を片手に楽しい時を過ごしたそうです。
そんな実験を行ったトマトスキー博士は大がつくほどのトマト好き。
実験終了後に全員にトマトを与え、その魅力を大いに伝えてトマトの普及に成功したそうです。
別の世界線でトマトスキー博士が普及させたトマトですが、現世界線ではミカンとして広く親しまれています。
現世界線での一般的なトマトは残念ながらミカンほど幅広い層に好かれているわけでもなく、冒頭でも説明したように苦手だという人も多くいます。
しかし、そんな苦手だと思われる要素の裏にはそれ以上の魅力が存在していることを今回の記事を通して皆さんにお伝えしたいと思います。
トマトを食べたことがない人がトマトを食べたら?
世の中にはトマトを食わず嫌いしてばかりでその魅力に気付いていない愚鈍な人間が多くいます。
上記でも説明した通り、苦手要素の裏を返すとそれ以上の魅力が見えてきます。
味が嫌い?食感が苦手?それは調理法次第でどうにだってできます。
最愛の人を奪った相手がトマト農家だった?それはトマトとは関係ない話でしょう。
仮にトマトが美味しくなければ、トマトという存在は淘汰されて既にこの世に存在していないはずなのですから。
かつて別の世界線でトマトの魅力について街頭アンケートを取ろうとしたことがありました。
その別の世界線にはトマトというものが存在しておらず、誰しもがトマトを口にしたことがありません。初めて食べるトマトの印象について聞き出そうといういうのがそのアンケートの目的でした。
しかしながら世界線の移動時に検疫に引っかかってしまい、持ち込もうとしたトマトは全て押収。私自身も世界線の移動を拒否され、強制的に別の世界線へと送還されてしまいました。
元の世界線に戻るには時間を改めることで申請が通るのですが、押収されてしまったトマトは返ってきません。
トマト分の損失は非常に大きく、私は次に援助金が振り込まれるまで用意された部屋で大人しく水だけを飲んで過ごすこととなりました。
その部屋には娯楽がなく、謎の数字が走り書きされた用途不明のメモが何枚かとUNOが置かれていました。
私はスタンドテーブルにトマトのような赤色をしたカードだけを並べた後、いかにして検疫を通るか悩みながら延々とテーブルの周りをぐるぐると回りました。
3日ほどぐるぐると回り続けた頃でしょうか。少しばかりお腹が空いてきたところで部屋の上部に設置されたスピーカーからトマトスキーと名乗る男が私に向かって話し始めたのです。
一体何ごとかと聞こうとする私の問いかけを遮るように、彼は一方的にトマトの魅力を語り続けます。
やれ酸味がどうだとか、やれ形状が魅力的だとか、やれ栄養価が高いだとか……その内容は浅く、トマト好きの人間にならば誰にでも語ることができるものでした。
しかしトマトを奪われて憔悴しきっていた私にとってその言葉は非常に心の内に響くもので、途中、彼の話に同調してからは意気投合し、スピーカーを介して3時間ほどトマトの魅力について語り合いました。
トマトスキー博士との話の最中、現状の経緯について説明したところ、どうやら彼は検疫に顔が利くらしく、トマトの返還こそできないものの、元の世界線に早めに戻すことができると話してくれました。
しばらくすると頑丈そうな扉が開き、一人の男が段ボール箱を抱えて部屋の中へと入ってきました。
その男の声は先程までスピーカーを通じて話していた声と同じ……トマトスキー博士だったのです。
「元の世界線に帰る前にこれをお土産に持っていきなさい」と渡された段ボール箱。ずっしりと重たいその箱の外装には『スーパープロミネンス』と書かれていました。
彼が贔屓にしているトマト農家の高級トマトとのこと。
私は深々と礼をし、にっこりと見送る彼を背中に元の世界線へと戻りました。
開いた箱の中には大量のミカン。太陽の光をいっぱい浴びて色濃く育った実はまさにプロミネンス。
たくさんあっては食べ切れないということで、近所の人にもおすそ分けしつつ、美味しくいただきました。
追伸:
後日正式な防疫検査を通し、別の世界線へとトマトを持ち込んでアンケートを取ったところ、道行く全ての人が「知らない人から得体の知れないものは受け取れない」と気味悪がる結果となり、アンケートは失敗に終わりました。
トマトは全て持ち帰り、パスタなどに使用して美味しくいただきました。


何食べてるんです?

高級マンゴー。
最近もらったの。

トマトじゃなくて?

マンゴーって種があるんですね。
知らなくてそのまま真ん中から真っ直ぐ切っちゃった。

馬鹿では?

マンゴーってあまり食べないんですけど、何と言うか、桃みたいですね。

すごいジューシー。

マンゴーはマンゴーでしょ。

で、トマトは?

あぁ、そう言えば今回はトマトを飽きずに美味しく食べる方法でしたね。

定次さんは瓶の中にオリーブオイルとスライスした生にんにく、すし酢と塩昆布を入れて、その中にプチトマトを漬け込んで毎日食べているそうです。

美味しそうですね。

常温で保存しているんです?

常温保存だと日持ちしないので、冷蔵庫に入れているそうです。
でも冷蔵庫だとやっぱりオリーブオイルが固形化しちゃうみたいですね。

大変ですね。

固形化したオリーブオイルって溶けないんですか?

わりとすぐに溶けるみたいですよ。

なので皿に盛り付けて、溶けてからバジルや黒こしょうを少々振って食べると良いでしょう。

それなら続けられそうですね。

ですが、最近ではオリーブオイルも高騰しているので、むやみやたらに使うこともできません。

なので最近定次さんはオリーブオイルを抜いて、お酢とすし酢にみりんを混ぜて、その溶液でトマトのピクルスを作って食べているようですよ。

正直クソまずいそうです。

ダメじゃん。

なので毎日トマトを続ける際は、オリーブオイルに漬け込んだものを食べるようにしましょう。
相乗効果で血圧も下がって非常に健康的ですよ。

いいじゃん。

火を通すとより食べやすいですが、生が一番健康に良いですからね。

これに習ってみんなもトマトを食え、トマトを。

マンゴーじゃね―か!