夢で見た話 vol.6
おはよう、皆の衆。定次さんです。
最近どうも冷蔵庫の中が臭い気がして仕方がありません。
前々から継続して食べているラッキョウ漬けの瓶が原因なのか、先日購入したたくあんの一本漬けが原因なのか、将又、少し前に解凍して以来、悪くなっていくばかりの鶏もも肉が原因なのか……全てが入り混じった上で悪臭を放っているのかもしれませんが、冷蔵庫を開ける度に嫁さんが臭いと文句を言って仕方がありません。
冷蔵庫の前で放屁をしている私はさておき、早いところ原因を見つけ出して悪臭の根源をとっちめなくては。
私は特別、少年時代に野球をしていたわけでもありませんし、高校時代に球児だったわけでもありません。何なら社会に出て家庭を築いている現在ですら野球と接することはなく、とりわけどこの球団を贔屓にしているということも、選手に詳しいこともありません。
そんな野球の"や"の字もない私ですが、どういうわけか甲子園に出場するという機会がありました。
高校球児達が青春の時間を燃やして夢見る憧れの舞台……甲子園球場。
夢の中でレギュラーメンバーとして野手を担っていた私は、特異的な強打者として活躍し、心強いチームメイト達と手を取って甲子園出場の切符を手にしていました。
県大会最終試合……猛暑が続く中、その日は珍しく曇天が目立つ涼し気な一日でした。
私の強烈な一打を含めた猛撃によりチームは快勝。皆で県大会優勝の喜びを噛み締めていました。
県大会優勝だというのに表彰式はなく、控え室へとなだれ込む私達。少し休んだところで甲子園での第一試合が始まります。
控え室から出たらそこは既に阪神甲子園球場。はたして先程まで自分たちが戦っていたところはどこだったのかと混乱するも、雰囲気に流されるまま、1塁側ベンチから汗を垂らしながらグラウンドへと駆け出します。
全国大会の第一試合だと言うのに何故か観客席はまばら。無観客試合と言っても過言ではないほどに過疎った舞台でした。
サイレンも鳴らないまま始まる試合。私達は後攻側として守備につきますが、早々に私は監督に呼び止められ、先発を投げるように言われました。
一同驚愕。一体何の意図があってなのか、私はマウンドに立つこととなりました。
予想打にしない選手がマウンドに上っている様子を見て明らかに動揺を見せる三塁側ベンチ。
ピッチャーの経験なんてないというのに、私はろくにフォームもわからないままプレイボールの合図とともに思い切り振りかぶって投げました。
ピッチャーの知識なんてありません。
ましてやこんな舞台の真ん中で注目を浴びるなんてこともありません。
半ば夢だと気付き始めている中で投げるボールは到底うまく投げられるはずもなく、クロスファイヤーどころの騒ぎではない暴投が何度も続いて四球を重ねる羽目になりました。
始めは動揺を見せていた三塁側も次第に落ち着き始め、やがてこちらを指さしては笑うようになりました。
怒りとも疑問とも不安とも言える何とも複雑な表情をしながら尚も投球を続けますが、ホームベースに掠る雰囲気はまるでない。
何一つとして成果を上げられないまま満塁のピンチを迎えたところでようやくマウンドから降りることとなりました。
一体私はどうしてこんな役回りを押し付けられたのか?
首を傾げつつ泣きそうな顔でベンチへと下がる私を監督はニヤニヤとした表情で迎えます。
そしてその後も続く謎の采配。もう止めてくれと言わんばかりに部員達は皆監督に詰め寄ります。
――試合結果はどうなったでしょうか?
特に進展もしないまま目が覚めたのでわかりません。
スマートフォンのアラームが鳴る前に自然と目が覚めて快眠の朝。
目覚めはスッキリとした感覚でしたが、胸中に残るのはまともに投げられなかった投球のもどかしさと後悔の念。
スッキリとした寝起きを迎えながらも、もやもやとした何とも気持ちの悪い朝を迎えた今朝の夢でした。
夢の話はどうだっていいとして、冷蔵庫の中くっさいですねぇ。
結局何の臭いだったんです?
鶏肉だったみたいですよ。
パックを開けた瞬間、強烈な臭いがしたそうです。
以前に記事で書いた『硫黄臭い鶏肉の話』と全く同じですね。
人間学習しないもんですね。
詳細は下記リンクから。
皆さんも気をつけてくださいね。