ちょっとしたダイアリー『フライパンの空焚きはやっちゃダメ』


おはよう、皆の衆。定次さんです。
現在時刻は日付の変わる直前、23時50分です。
本来、日付が変わってから当日中に慌ただしく記事を書き上げることが多い私ですが、今回はどういう風の吹き回しか前日から書き進めております、今回の記事でございます。
別段これといって理由があるわけではないのですが――強いて理由を述べるのであれば、今しがた豚ロースのスライスを炒めて食べてしまったというくらいでしょうか。
これからいよいよ日付が変わってしまう夜更けの時間帯を迎えてしまうというのに。
世間ではこれから床に就く、もしくは既に夢の中に入ってしまっている人もいるというのに。
そんな遅い時間を迎えているというのに、私は小腹を満たすという衝動的、且つ、愚かな欲求に負けてしまい、冷蔵庫に買っておいた味付けの豚ローススライスをフライパンで焼いて食べてしまいました。
美味しく焼けた豚肉は既に食道を通って私の胃の中。
今から吐き出そうにも覆水盆に返らず。吐き出したゲボは生きていた頃の豚の輝きを取り戻すことはありません。
だから私は、今こうして夜遅くの時間帯に豚肉を焼いて食べてしまったことを後悔しておりません。
既に過ぎてしまった過ち――本来買う予定でもなかった味付け豚ロース肉は私の中のかけがえのない血肉へと変わっていき、近いうちにはエネルギーとして霧散していくことでしょう。
「夕飯にはお肉が食べたい!」
そんな衝動的な欲求から仕事帰りの足でスーパーに立ち寄ったのは今日の話……この記事の投稿日時を見れば昨日の話と言った方が正しいでしょうか――。
立ち寄った近所のスーパーには当時の私の食肉的欲求を満足させてくれるであろう真っ赤な牛サガリのパックが並んでいました。
味付け牛サガリの価格はおおよそ1パック350円程度だったような気がします。
高からず安からず、適正価格の値段に少しばかり唇を"へ"の字に曲げながらその牛サガリといくつかの牛脂を買い物かごへと突っ込んだのですが、よくよく見るとその生肉の陳列棚には『2パックで500円!』と不当とは呼べない抱き合わせ商法よろしく、別個でもう1パック買わせようという魂胆が見え透いたポップが貼られていたのです。
現時点の私の買い物かごにある牛サガリは350円。他のお肉のパックを見れば軒並み300円〜350円程度のものが並んでおり、不本意ながらも私は少しでもお得なお買い物をするべく、今回の話の主役になるであろう味付け豚ロースを購入したのでした。
家に帰るやいなや買ってきたお肉を冷蔵庫へと入れていく私。
しかしながら半冷凍で少しばかり保存の効くパーシャルは既に別のお肉で埋まっており、新しく購入した豚ロースのパックが入らない。
無理をすれば辛うじて押し込むこともできたかとは思われますが、死の灰を甘んじて受けるトキよろしく、味付け豚ロースは然程保存の効かない通常の冷蔵棚へと置かれることとなったのでした。
今日食べるお肉はサガリで決まり!
明日食べるお肉はパーシャルで保存している豚肩ロースで決まり!
こうして既に献立を決めていた私でしたが、想定外に登場してしまったトキロースの扱いに困る羽目になってしまったのでした。
パーシャルと言えども長期保存は効きません。
ましてや普通の冷蔵棚に置いた豚肉なんてものは翌日にでも食べなければすぐに質が落ちてしまいます。
――だったらどうする?
小腹が空いてしまった先程の私は『致し方なく』味付け豚ロースをフライパンで焼いて食べることを決めたのでした。
普段から横着を働かせている私は、台所の所作一つにも駄々草な面が露見しています。
一回流しの水を出せば、食器洗いの最中は止めることなく流しっぱなし。
今回の豚ロースについても、フライパンに火をかけたところですぐに肉を焼き始めるわけでもなく、火を付けてからパックの開封を始めてしまいました。
フライパンを熱するという工程と考えれば、僅かばかりの空焚きも不要だとは言えません。
しかしながらあまり長い時間火にかけすぎればそれこそフライパンの空焚きになり、フライパンにも環境にも良くない。
それでも私は一度火にかけてからというもの、パックのビニールを開封するのにもたもたと手間をかけてしまい、結果、随分とフライパンを空焚きをすることとなってしまったのでした。
ただ単にコンロを切れば良いだけの話だというのに、さもデスゲームのパズルでも解いているかの如く、次第に熱くなっていくフライパンをチラチラと見ながらパックのビニールを剥がしたのでした。
正直、私はその時の時間を少しばかり楽しんでいたかもしれません。
まるで自分自身に逆トラバサミでも仕掛けられてしまったかのような緊迫感を楽しみながら、パックのビニールを剥がしていました。
指で突き破れないほど厚手のビニールを使用していることに憤りを感じたり、二重で巻いているビニールの下手加減にもどかしさを覚えたり、勢い良くビニールを剥がせば味付けのタレがこぼれてしまうことに慎重さを覚え……やっとの思いで豚ロースを取り出して熱したフライパンに勢いよく音を立てながら並べた時には、どことなく形容しがたい感慨深さを覚えたものでした。
そんなドラマチックな展開を経て出来上がった味付け豚ロース。
食べる時にはペロッと平らげてしまい、まるで食べた気がしないくらいにあっけない夜食となってしまいました。
――さてさて、そろそろこの記事を書き始めて50分が経過する頃でしょうか。
時計の針は日を跨いで午前0時40分を指しております。
先程食べた味付け豚ロースもそろそろいい具合に消化がされてきたのではないでしょうか。
この記事が書き終わるのを『ご馳走様』として、私はそろそろ床に就こうと思います。






















【定次さん】






