ちょっとしたダイアリー『真夜中のミオクローヌス』


おはよう、皆の衆。定次さんです。
昼下がりのどことなく弛んだ時間帯、照明が明るく灯った室内から曇天の薄暗い外の世界を眺めるとどことなく感慨深い気持ちになりませんか。
そう、子供の頃に感じた午後の授業の気怠い感じ……物思いに耽っている中で、ふと窓の外を見るといよいよ雨でも降ってきそうだなとペンを握った手で頬杖をしながら過ぎて行く時間。
全く入ってこない教師の鞭撻を環境音に、必ずしも心地の良い空間で過ごしているわけでもないにもかかわらず、どことなく不思議と落ち着くそんな感じ――閲覧者の皆さんもそんな雰囲気がきっと嫌いではないのではないかと思います。
ただ、最近の私はそんな時間帯にいつも眠気に襲われてしまいます。
仕事中であっても、それがオフの時間であっても。
何年か前から私は睡眠不足が続いているという実感を繰り返しているわけですが、そんな悪習慣を改善しようといざ早寝を心がけようとしても、どういうわけかいつも実行にまで至りません。
何だかんだで午前2時を回ってからの就寝は当たり前。翌日が休日である場合、カーテンの隙間から朝の日差しが漏れ出てきた頃に眠りに就くなんて不摂生をすることも珍しくなかったりします。
そして睡眠時間は決まって4時間半から5時間。
本来であればもっと長い睡眠時間をとるべきだと思いますが、如何せんちょうどその時間で目が覚めてしまうものですから、どうしようもありません。
しかしそれでも少しでもゆとりを持った睡眠を取るべきだと考え、昨日私はいつもよりも幾ばくか早い時間に寝ようとを床に就いたのでした。
一日が終わってすっかり疲れ切ってしまった私の体。
布団の中が心地良ければ、きっと秒速で眠りに落ちたことでしょう。
しかし昨日の私は残念ながら思った通りに寝付くことができませんでした。
――厳密に言えば『ふと起きてしまった』というのが正しいでしょうか。
瞼を閉じて、ゆっくりと呼吸を落とし、それが寝息へと変わる瞬間に私の脳内に1個のバレーボールが現れたのです。
唐突に私の正面に向かって飛んできた黄色と青のバレーボール。
飛んできたなら受け止めるか跳ね返そうと反応するのが生物としての本能――私は右手を伸ばし、飛んできたバレーボールを打ち返そうと夢の中で腕を振りかざしたのでした。
ビクッとして目が覚めた夜更けの時間。
スマートフォンの時計を見ると、寝付いたであろう時からあまり時間が進んでいないのがわかりました。
夢の中の出来事と連動して体が動き、目が覚めてしまった真夜中のミオクローヌス。
寝付く時に頻発する『入眠時ミオクローヌス』と呼ばれているそれは、久々に早寝をしようとした私を見事に叩き起こしてくれたのでした。
自身の生理現象とは言え、折角寝付いたのに目が覚めてしまうのは不愉快極まりない。
気を取り直して今度こそと気を取り直して枕に頭を埋めた私でしたが、程なくして浅層の夢の世界に現れたのはまたしてもバレーボール。
ビクッと体が飛び起き、私は再び目が覚めてしまったのでした。
疲れた日の睡眠時、つい体がビクッとなって起きてしまうのは仕方のない話ですが、二度にも渡って寝付くタイミングでバレーボールが飛んでくるのは勘弁願いたいものです。
特別バレーボールに関係したトラウマを持っているわけでも、バレーボールに対して恐怖心を抱いているわけでもない。
何を発端にして夢の中の私にバレーボールをぶつけようとしているのか定かではありませんが、どうせ夢を見させるのであればもっと安堵のある夢を見させていただきたい。
どうして私の脳みそは寝る時にまでいたずら心を働かせようとしてしまうのでしょうか。甚だ疑問でしかありません。
日を改めて当時を思い返すように夢日記を書いている今現在、間もなく時計は日付の変わる午前0時を迎えます。
今日こそ私はいつも以上に早寝をして見事安眠を手に入れたいと思います。
しかし一度見た夢は二度三度と続くことがあるとかないとか――、かの有名な怪談の『猿夢』ではないですが、今宵の私の夢見心地にも咄嗟にバレーボールが飛んでこないことを今は祈るばかりです。




















【定次さん】






