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命が生まれる電話

電話から命が生まれる図

ご挨拶(神妙)

おはよう、皆の衆。定次さんです。

今回の本題に入る前に、少しばかり私自身の紹介をしていきたいと思うのですが、この私"定次さん"は割と注意が逸れやすい気質があり、こうしてブログの記事を手掛けている際も周りからのノイズに意識を取られないよう、耳栓をした上に更にイヤーマフを着けた状態で文章を書いております。

本来であれば全く閉め切った部屋で缶詰状態になって書いていきたいところではあるのですが、悲しいかな我が家には周りからの情報をシャットアウトするような個室があるわけでもなく、そんな中で2人暮らしをしているものですから、どうしてもブログの投稿に打ち込むには難しい環境にあります。

土日の午前中なんかは割と静かなものですから、好んでその時間帯に集中して記事を書いていたりもするのですが、平日なんかはどうしても無理な部分があるため、こうした小細工なんかをしてまで過ごしているわけです。

しかしながらこういった耳を塞ぐ行為には何かとデメリットがありまして、人間耳が温まるとどこか自然と心地良い気分になり、結果としてうとうとと眠りに落ちてしまうことがしばしばあったりします。

 

――さて、どうでもいい前置きを長々と書き綴っている今回の記事ですが、実を言えばこの前置きにもとある意図がありまして、今回こうして耳栓の上にイヤーマフを被せて書いている以上、私自身も途中でうたた寝をしてしまう恐れがあることを皆さんに理解していただきたく書き綴っております。

事実、現時点の私は本記事の冒頭の頃よりも頭の回転が悪くなっており、まぶたも分銅を沢山ぶら下げているんじゃないかと思えるくらいに随分と重たくなりました。

今回の記事ではこんな恐ろしく眠たい状況下でどこまで書き上げることができるのか――そんな挑戦をしたいと思って書き始めた次第でございます。

 

前置き段階で既に900文字近くの文字を書きなぐっております。

昨今の私の記事の平均文字数はおおよそ1800文字。原稿用紙で言えば4枚半でしょうか。

既に半分をどうだっていい前置きに消費しているわけですが、ここから如何にして自我を保った状態を維持しながら本題を書いていけるのか実に見ものでございます。

 

本題に至るまで随分と長くなりましたが、ここからはいよいよ今回のテーマへと繋いでいきたいと思います。

今回のお話はタイトルから察するに一見良い話のようにも見受けられますが、実はそういったものではなく、先日私自身のもとへとかかってきた一本の電話についてのお話となります。

 

――ある日自身のスマホにかかってきた見知らぬ番号から着信がありました。

急な着信に何事かと驚いた私はスマホを片手に事務所を飛び出して画面を見たのですが、画面に表示されていた番号は全くの見知らぬ携帯番号。

いたずらや悪質な電話であればかかってきてもすぐに切れるものなので、かかってきた後にインターネット上で番号を調べるなどの対処をするものですが、今回に限ってはどういうわけか着信が鳴りっぱなし。

もしかしたら誰かしらからの急用かと思い、とりあえず通話ボタンを押して出ることとしました。

 

「これから帝王切開を実施しますが、準備はよろしいですか?」

 

唐突な出産宣告。それもカイザーときたものです。

仕事柄と最近は運動不足や食生活の不摂生もたたって、肥満を気にするようになりました。

しかし一見して身重の体つきでもありませんし、何なら私は男です。

昨今では男性にも子宮の退化したような臓器が存在することがわかり、それを利用した男性分娩も可能といった噂をネット上のニュースで見たことがありますが、私自身そんなトランスジェンダーの究極系に関心があるわけでもないですし、知らないうちに仕込まれたような心当たりもありません。

もしかしたら私自身が見えていないだけであって、既に手術台に乗せられているかもしれませんし、周りでは何人もの人が私の腹部を切り裂こうと構えているのかもしれません。

私が過ごしてきた長い人生は麻酔の効いている間に見た一炊の夢だった……?

次に目が覚めた時にはもしかしたら私は実は女性で、愛する夫に見守られながら幸せな家庭を築いているのかもしれない……。

妄想を捗らせながらそのまま電話口で「はい?」と当然ながらに疑問形で返事をするのですが、電話の向こうの女性も何が何だかわかっていない様子。

 

「こちら○○クリニックですが、先生の電話ではないのですか?」

 

このままそのクリニックに所属するであろうお医者さんになりすますこともできたかもしれませんが、いかんせん電話の向こうはきっと一刻を争う状態。

冗談も吐けないまま「違います」の一言だけ返し、ここで相手の女性も気が付いたのか「失礼しました」と平謝りをして通話を終えました。

まさか産む側ではなく産ませる側の電話だったとは。もしかしたら私自身気が付いていないだけで産婦人科の医師だったのかもしれません。

――この出来事も随分と引っ張って今や2,3ヶ月くらいも前の出来事だったかと思います。

当時手術を受けた方々の無事を祈って、今ここでこうしてブログの記事に書き上げさせていただきますが……そういえばこの下衆と皮肉を閲覧している人の7割方は生まれてくる前の赤ん坊だというもっぱらの噂。

もしかしたら当時の赤ちゃんもこの下衆と皮肉に夢中になりすぎたことが影響して生まれてくるタイミングを逃してしまったのかもしれません。

これから生まれてくる閲覧者の方々もこの下衆と皮肉の記事に夢中になるのも結構ですが、夢中になりすぎて生まれてくることすら忘れてしまわないように十分に注意してください。

眠たいと言いつつも、何だかんだ完走できたじゃないですか。

何だか書いている途中で楽しくなってきて目が冴えちゃいました。


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