一本足一輪軸打法
最近は鼻毛の育成に力を入れています。私です。
先日、愛用の座椅子を壊してからゴミとして室内の片隅にずっと放置しているのですが、如何せん大型ごみとして収集の手配をかけるのを毎度忘れては繰り返しておりまして、昨日ようやく回収の連絡をしたのですが、回収日が19日になるとのことで、まだまだこの壊れた座椅子と共に生活しなければならないと思うと何だかやるせない気持ちになります。
部屋の片隅に置いているとしても、多少なりともスペースを侵しているわけですからね。パーソナルスペースがゴミで侵されていると思うとなるとさっさと廃棄してしまいたい限りです。
これまで愛用してきた座椅子なのであまりゴミゴミと悪くは言いたくないですけどね。無機物にも慈悲をとは思いますが、背もたれが起き上がらない座椅子となるともうそれは使用価値がありませんからね。ゴミとしか言いようがありません。
既に同じ型の座椅子もネットで購入しておりますのでお払い箱以外の選択肢はないのですが、何だかんだ2年くらいは使用しましたかね。よく頑張ったと思います。讃えながら廃棄してあげたいと思います。
さて、そんなゴミと化した座椅子の回収依頼ですが、昨日に業者へと電話をかけた際にこんな問答がありました。
今回対象となるゴミ座椅子は全体がメッシュ仕上げとなっているため、大型ごみ専用のステッカーがちゃんと貼れるかどうか心配になって思わずビニール袋などで梱包してから出した方が良いかと私は問い合わせたのですが、電話口の女性は渋った感じであまり梱包は好ましくないと答えました。ステッカーが剥がれるようであれば、テープなどで固定してから出してくださいと、そう言われたのです。
そもそもステッカーが貼れなければテープも貼れないじゃないかと。
確かに工夫を凝らせば出来ないこともないでしょうけれども、その辺りは譲歩していただいて、私の提案を飲んでくれても良かったんじゃないかなと、少しムッとしてしまいました。
「では特に梱包もせずに裸で出しますね」
向こうが出した条件です。私はそのまま出す旨を伝えて承諾を得ようとしました。
「えっ♡」
私は向こうの出した条件をそのまま、梱包せずにそのままの形でゴミとして出すと伝えたはずです。
電話越しといえどもはっきりと口に出したはずなので聞き間違えることもないでしょう。
しかし返ってきた言葉にはまさかの疑問形。それも艶付きときたもんです。
窓口の方は何を誤解されたのでしょうか。まさか私がこの寒空の下、ゴミ回収所の傍らで裸のままゴミと化した座椅子を置いていくとでも思ったのでしょうか。
ん?そもそも裸って表現は常識ではなかったでしたかね?
仕事上、私はこの表現をよく使用しているので、一般的な表現であると思っていたつもりだったのですが、これはもしかしたら私が間違っていたのでしょうか。平日から白昼堂々私は電話越しにセクハラまがいの語弊を招きそうな表現でゴミ回収を依頼していたのでしょうか。
そのそもその時私は服を着ていたのでしょうか。
“裸"というものが一般的ではないのでしょうか。もしかしたらこの世界の人々は風呂に入る時も着替える時も、どんな時であってもプールの授業の前準備のように常に水着を着ていたりするのでしょうか。
ではその水着の下はどうなっているのでしょうか。
裸という概念が存在しない世界での肌着の下とは……あれです。人間皆肉塊みたいなもんです。ゴミみたいなもんですよ。人間なんて。