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【ガチホラー】深夜にかかった謎のノイズ電話

得体の知れない着信が入る図

ご挨拶(神妙)

おはよう、皆の衆。定次さんです。

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」

真意の程は定かではありませんが、誰でも一度は耳にしたことがある有名な台詞です。

私は普段、朝食にバナナとミルミルを1セットとして口にしておりますが、本日はどういうわけかどちらも在庫を切らしておりまして、やむなく昨晩にコンビニで購入したポテトスナックと紙パックジュースを朝食代わりとして口にしております。

この姿を見て冒頭の台詞を吐いたであろうフランスのお偉方は何を思うでしょうか。きっと何も思わないと思います。


昨日にようやくケリが付いたホラーチックなお話がございます。

ことの始まりは1週間ほど遡りまして、それから昨日解決に至るまで散々私を悩ませることとなりました不気味な出来事……それは夜中にかかった1本の電話から始まりました。

夜中にかかった1本の電話と言えども通話の相手は特に得体の知れない誰かというわけではない、私が最もやり取りを行う嫁との通話。

動機こそ失念してしまいましたが、ふとした流れでLINEの通話を行ったところ、どういうわけか不快なノイズ音のみがスピーカーから聞こえてきます。

ブツブツ……ブツブツ……

おかしいと思いつつ何度も通話を試みるも改善されることはなく、更には通常の電話での通話もノイズに変わるという始末。

深夜帯にかけた電話ということもあり、先日の某キャリアの電波障害の影響も残っているかも知れないという理解でその時は一旦電話を切り、翌朝には改善されていることを願って床に就きました。

しかし翌朝、時間経過で直ったものかと思い再度通話を試みるも、相変わらずスピーカーからは不気味なノイズ。

向こうの電話には私の声は普通に聞こえているらしく、結果として私のスマホの調子が悪いのではということで急ぎショップへと相談に持ち込みました。

スマホの修理で出費がかさむかも知れない、もしかしたら一時的に手放す必要があるかも知れない――そんな不安を抱きながらショップへ向かう傍ら、いかがわしい履歴やブックマークを全て削除して私は問題のスマホをお店へと持ち込みました。

朝の空いた時間帯、店員さんは親身に相談を受けてくれました。

原因を確かめるために状態を確認するとのことで、まずはお店の電話から私のスマホへと電話をかけます。

「もしもし」

私も店員さんも驚きました。

スピーカーから聞こえてくるのはノイズも何もない電話音声。

いつのまにか直ったのかと安堵しつつ、お店に迷惑をかけたとペコペコと謝りながら揚々と帰宅する私。

嬉々として「知らない間に直っていた」と嫁に報告し、謎のノイズ事件は一時終幕を迎えました。

 

嫁に報告をた後、ものは試しと一度電話を鳴らしてもらいます。

不安が解消したという憂いを早く払拭して気持ちを落ち着かせたいところでしたが、そんな私を嘲笑うかのように再度嫁から繋がった電話から聞こえた音はブツブツ……と音が途切れるノイズだけでした。

「さっきは聞こえたのに何で?」

もしかしたら特定の相手だけ繋がりにくい状態なのかもしれない……そんな特殊な事例があってたまるかと思い、半ばヤケクソになりながらネットで対処法を探しますが、そんな前例は一向に見つかりません。

「そういえば最近"現実に影響を及ぼす系の恐怖動画"を見たけど、もしかしてそれが原因だったり……?」

読んだり聞いたりしたら霊がやってくるといったありふれた話を動画で見た直後に起きたノイズ事件。因果関係はまるでないように思えますが、深夜にかかる電話から聞こえてくる不気味なノイズを耳にすれば信憑性もマシマシです。

実家に電話をかけてみたり色々と試しましたが、やはりノイズになってしまうのは動画を見た当事者である嫁との通話のみ。

いずれはこのノイズが謎の不気味な音声へと変わっていき、不幸を招いてしまうかも知れない……あまりに非現実的ではありますが、半ばパニックに陥った私にはそう考えるしか出来ませんでした。

一度冷静になってからは試せることは大体試しました。

もしかしたら嫁のスマホに原因があるのではないかと考えて久々に再起動もさせました。

しかしそれでも直りません。私のスマホから聞こえてくる音はブツブツ……ブツブツ……と嫁の声を遮る不気味なノイズのみ。

 

――そして時は刻一刻と過ぎて昨日のこと。

相変わらず繋がらない電話にもどかしさを感じつつ、私は帰路へと就きました。

もう一度お店で見てもらうのもありかも知れないと考えて今後のプランを練ります。修理にいくらかかるのかと頭を抱えてしまいますが、このまま嫁と連絡が取れないのでは日常に支障を来たしてしまいます。

とりあえず今できるであろう思いつく限りの対処法を試し、週末に差し掛かった時点でもう一度お店に持ち込んで見ようと考えながら、手元にあるエアダスターを咄嗟に嫁のスマホのマイクへと吹きかけました。

 

この話はここでおしまいです。

え?ここで終わりですか?

おわりです。詰まっていたホコリが飛んでいったところでこの話はおしまいです。

・・・。

あぁ、そうなの。

電話の調子が悪い間、マイクに声が通っていないことに気付かなかったのかと嫁に問いただしたところ、この1週間もの間は誰とも通話をしていなかったそうです。そりゃあ気付くはずもないはずです。

何にせよ、スマホは腐っても精密機械。こまめな手入れを怠らないように大事に使っていきましょう。


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