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何もしなくても頭をなでられるだけの犬になりたい。

犬として頭を撫でられている図

ご挨拶(神妙)

おはよう、皆の衆。定次さんです。

突然ですが犬になりたい。

別に犬になりたいわけではありませんが、犬になりたい。ただ甘やかされるだけの賢い犬になりたい。

何故こんなことを急に思ったのかと言いますと、道端で散歩している犬を見かけたからそう思った……それだけのお話です。

その犬は散歩をしているだけで頭をなでられていました。特に何もしていないというのに。

私はそんな犬を見かけて甘やかされたい存在になりたいと思ったわけです。

甘やかされるだけでは自身の成長に繋がらないといった意見もあるでしょう。勿論私もそんなことは百も承知です。

ですが、自分自身成長を理解できるほどの賢さを持った上で、世間からちやほやされる存在になれたらそれ以上のものはないでしょう。

私はそうなりたい。何もしなくても甘やかされ、自分自身は常にスキルアップを目指せる存在になりたい。

 

ですが世の中というのはそう甘くいくことはありません。

先日も私は罵詈雑言を浴びさせられ、苦虫を噛み潰したような面持ちで一日を過ごしておりました。

それは職場のトイレに入っていた時のこと。

誰もいないトイレの中、私は一人大きな方を放り出そうと個室へと入りました。

私はスマホをかまいながらお尻の穴から成れの果てがお引越ししていくのを待っていたのですが、その直後にトイレのドアが開く音が聞こえ、小便器で誰かがおしっこをするのが伺えました。

人体というものはなかなかどうして不思議なもので、前から小便を放り出そうとすると、不思議と後ろからも気体か固体か、はたまた液体が出てくる仕組みになっています。

勢い良く小便をし始めた誰かはそのまま小便の反動を打ち消すかのように勢い良くおならを何度も何度もこきはじめました。

とぎれとぎれ蓋をこじ開けるように濁音が出てきたかと思えば、濁流のような音が間延びしながら鳴り響きます。次第にフェードアウトしながら消えていったと思えば、ピンポン玉を跳ねさせたかのような半濁音が力む吐息の度に聞こえ、ボイパがビートボックスの終わりにプシューと締めたかのような音を最後にジッパーが上がる音がして、トイレはまた静かな空間へと戻りました。

私も間もなくお尻の穴から成れの果てが出てくるところだったので、その嵐のような放屁音に何か言い返してやろうかと力んでおりましたが、頭ごなしと言いますか、おしりごなしと言いますか、罵られるだけ罵られて何も言い返せず押し黙る結果となってしまいました。

私は悔しかった。

何者かもわからない誰かに散々罵倒された挙げ句、何も言い返せなかった自分自身が悔しかった。

おならで何かを言われたらおならで言い返すのは当たり前じゃないか。

咄嗟でも世間の常識を持ち出せなかった自分が情けなかった。

次の私はもっと強くなれる……そう言い聞かせながら今日もまた元気に放り出していきたいと思います。

 

テーテレッテ テーテレッテ

テテテレテー↑↑

テッテーテレッ テッテーテレッテ

テテテレテー↓↓

ヤーッ!!

ホー!!

ホトゥラララ!!ヤッホ トゥラララ!!

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