【1vs3ビッグマッチ】襲い来るカラスと死闘を繰り広げた話
おはよう、皆の衆。定次さんです。
何かよくわかんないですけど、最近カラスが妙に沢山飛び回っているように感じられます。
現に外からカァカァと鳴き声が絶えず聞こえてきますし、何より昨日なんかは3羽ほど住んでいるアパートの付近に何時間もたむろしておりました。
異変に気がついたのは昼下がりの頃でしたでしょうか。
外から女性の叫び声が聞こえたんです。声質的におばさんの。
若くて可愛らしい女性だったならばすかさずバルコニーから飛び出して地面に叩きつけられられて骨折した挙げ句、たむろしていたカラスたちについばまれて鳥葬されてしまうところでしたが、私とて紳士。何か不穏な感じがあればすぐにでも助けに向かうかも知れないという考えだけ凝らして状況を窺っておりました。
叫び声が聞こえた直後に激しい羽音とカラスの鳴き声が聞こえたので、さっきから妙に耳につくカラスが外出したおばさんを襲っているのだなと気付くのに時間は要しませんでした。
どうやらすぐに駐車場の車に乗り込んで事なきを得ていたようでしたが、私の中でカラスという動物は『黒くて可愛くて賢い鳥』というイメージがあったので、実際に人間を襲うカラスを目の当たりにして「こんなこともあるもんだな」と他人事のように関心しておりました。
その後は特に叫び声が聞こえるわけでもなく、まったりとした休日のひと時を過ごしていたわけですが、そう言えば昼ごはんを食べていなかったということと、無性にコンビニに行きたいという衝動に駆られて重い腰を持ち上げながら外出をしようとしたんです。
外に意識を向けると叫び声が聞こえてからもう結構な時間が経過しているというのにまだカラスの鳴き声が。
すぐ近くでずっとカラスが何羽かたむろを続けていることに気が付き「もしかしたら自分も駐車場に向かうまでに襲われるかも」と思って家を出るのを少し躊躇してしまいました。
いくらカラスと言えども空から襲われたらひとたまりもない。しかもそれにやり返したら復讐される可能性もある……しかしそんな危惧よりも興味が勝り、気が付くと私は家を出て駐車場のど真ん中で仁王立ちをしておりました。
一体どんな自負があるのか、私はどこからか聞こえてくるカラスの鳴き声に堂々と立ち向かったのです。
カラスは危険な生き物
カラスは危険な生き物です。
あいつらは物怖じしませんし、空を飛んできます。そして何より頭が良い。子宮内にいた頃の私よりも若干頭が良いかも知れません。
直接的な攻撃をしてくるかと思えば陰湿な嫌がらせも可能。下手に手を出せば後日仲間を引き連れて落とし前をつける質の悪さも持ち合わせています。
更には下手に触れば病原菌にかかる可能性なんかも持ち合わせている、半ば生物兵器みたいなもんです。
そんなことは百も承知でしたが、私がそんな奴らの前に現れたら一体どんな反応を見せてくるのか非常に気になってちょっとばかり対峙してみました。
メリットなんてないんですから、無茶しないようにしましょうよ。
でもまぁ、結果はどうなったんです?
引き分けですかね。
何いってんだこいつ。
結論から言えば奴らは危険だと判断して途中で退散しました。
家から出て周りと見渡すと3羽ほどいまして、その内の2羽が様子を伺うようにこちらを見ていたのですが、途端にもう別の1羽が私の方へと飛んできて、挑発するように頭上付近を通り過ぎていったんです。
その後、私はその挑発してきたイキりカラスに目標を絞り、通り過ぎた後に屋根の上へととまってこちらを伺う奴に腕を組みながら睨みをきかせたのです。
ほうほう。
しかし、その後は硬直状態が続きました。
奴は足元の屋根の縁を威嚇するようにつつきながらこちらを見てきましたが、私も視線を外さず仁王立ちしたままプレッシャーを与え続けました。
硬直状態は数分もなかったでしょう。向こうも埒が明かないと思ったのか動く様子を見せませんでしたし、私とてお腹も空いていたのでさっさと退散して事なきを得たんです。
変に目をつけられて車に嫌がらせをされるのも嫌だったということもありましたからね。
じゃあ引き分けというよりかはプレッシャーに負けて逃げてきたって感じですね。
別に負けてないもん。
まぁ何にせよ野生動物を挑発することは良くないことです。
今回は運が良かったと考えて、次回からは気をつけましょう。
頭脳や腕力、風格では圧倒的に私が勝っていましたが、何分相手は空を飛ぶことができる。
私自身は翼が生えていないので空中戦は苦手とするところなので、下手に挑発に乗ってしまって相手の得意な空中戦に持ち込まれてしまったら危なかったところだったと思います。
気候が暖かくなってきた昨今にカラスは凶暴になるそうです。皆さんも十分に注意して過ごすようにしましょう。