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おしりエクスポートシリーズ【Scomber japonicus】

2024年9月10日

床一面毒か、もしくは溶岩であったとします。

仮に私にクライミングの知識があれば、ここでの対処法を考えられると思うのですが、如何せん私には技術も知恵もないのでどうしても床に足をつけてしまう可能性が高いです。

こんな状況に陥った場合の対処法を募集したいと思うのですが、どうすればいいでしょうか。

因みに深さはかなりあるので足場を作ることは困難です。まず何より触れたものすぐに腐食させてしまうか、もしくは溶解させてしまうので問題はそこからでしょう。

壁際には手すりのようなものはありませんが、クライマーであれば指をかけられるほどの凹凸があるとします。しかし制限時間を過ぎると宙を浮くゾンビが物凄い勢いで襲ってくる設定とします。

ゾンビは強いです。物理攻撃も効きません。触られたらそこから腐っていきます。

肝心の制限時間は1時間。1時間という短い時間の中で4階屋上のヘリポートまで向かわなければなりません。

45分経過頃にヘリポートにヘリコプターがやってきますが、1時間経過し、そこからヘリが飛び立ってしまうまでは3分しかありません。これは操縦者が使用している腕時計の遅延が原因とします。

結果としてヘリに乗り込めたとしても、外部による攻撃で撃ち落とされる可能性が33%あります。こればっかりは運が絡んでくるのであとは祈るしかありません。

そんな妄想を頭の中で広げることなどせず、朝方通勤している最中で私はそれに出会いました

ふと道路脇を見ると一軒家の庭が目に入りました。そこには先日の大雪の名残か、大きく積み上げられた雪が盛り上げてあり、その山のてっぺんに1匹の小型犬がはしゃいでいました。

丁度信号待ちで目を背ける余裕がある中、その光景をじっと見つめていると、山の向こうに誰かがいるのが見えました。

飼い主であろう老齢の女性が人目も気にせずその小型犬とともにはしゃいでいたのです。

かいた雪を手にして雪遊びをするその姿はとても楽しげであり、朝方の憂鬱をほんの少しだけ吹き飛ばしてくれた気がしました。

構図とでも言いますか。画になるとでも言いますか。冬に引き起こされる悪夢など物ともせずにポジティブに生きるその姿がとても印象的であり、今回日記に書き上げようと思えたきっかけでした。

しかしどういうわけか画に仕立て上げようにもその女性の容姿が寝起きの姿だったからかイマイチ。

人の容姿にとやかく言う権利はないですし、私自身そんな人の悪いようなことも書きたくはないのですが、寝起きでしわくちゃ、メイクもせずに乱れた寝間着のまま飼い犬と雪山の上ではしゃぐその姿を朝っぱらから見て目の保養になるかどうかと聞かれたら私は"ノー"と即座に答えるでしょう。

優しい自分と辛辣な自分、それが社会が生むストレスの中で垣間見えた一時であったと私は思いました。