生半可なケツアゴが憧れる立派なケツアゴ
おはよう、皆の衆。定次さんです。
いきなりですが私の本名は"本田"ではありません。
二輪に跨ると豹変するわけでもありませんし、蜻蛉切を振り回しているわけでも研修医の彼氏がいるわけでもありません。
しかしそうであっても私の名字を"本田"と誤る人が世の中にはいるようなのです。
これは先日、近所のお寿司屋さんに行った時の話です。
近所であるが故に私は月に1,2度ほどそのお寿司屋さんに行くのですが、月に1度と言えども毎月通っていれば流石に顔も覚えられるようになりましてね。
客としてお店に顔を覚えられることは嬉しいことです。
初見のお店に入った時のような妙な緊張感はありませんし、場合によっては思わぬサービスを受けることもあります。
人によっては『行き過ぎたサービスが踏み込んでいい一線を超える』という認識からお店からの干渉を嫌がる場合もありますが、少なくとも私からしたらお店側に認識されることはウェルカムであると思っています。総合的にメリットのほうが多いですからね。
しかしながらお店が常連であると認識していて、それをこちらがわかった上で訪れたとしても、お店の中の人は皆一定だとは限りません。
個人経営などで従業員数が限られているのであればともかく、大抵のチェーン店であればシフトがあるのが自然であり、日によってはいうほど顔見知りではない従業員もいたりするものです。
――で、今回お店に訪れてから席に座ったまでは良いのですが、何だか妙に視線を感じたんですよね。
視線を感じる方にはわりとここ半年の間に入ったであろう新米の店員さんがお寿司を握っていたんですが、その人がいきなり私が本田という名字であるか聞いてきたんです。
あの・・・もしかしたらお客様、本田様ではないですか?
・・・いえ?違いますが?
申し訳ありません!似ているお客様がいたものですので・・・
いや、大丈夫です
本当に申し訳ございません!
大丈夫ですから
大したやりとりではありませんでしたが、感じた視線の原因はこれかとすぐに理解しました。
彼は「似ている客がいたから」という風に発していましたが、その"本田"という客が仮にいるとしたらお店側から聞いてきたというニュアンスから察するに『本田という姓が確定している常連の客』とお店側が認識している客がいるわけです。
そしてその情報を従業員間で共有していて噂になった結果として常連である私にその矛先が向いたということであれば考えられなくもないですが、もしもこの店員さんが個人的に認識している一個人を指していて、「本田さんですか?」の一言が咄嗟の言い訳であったならば話が大分変わってきます。
考えられる線としては
1.店員さんが個人的に知っている有名人に私が似ていた
2.過去に接点があった店員さんの古い知り合い
2であればここで考えたとしてもどうしようもない話です。
昔の同級生に似ていたといった考えからつい聞いてしまったのであれば、この億を超えた人口の何人かは私に似た存在がいてもおかしくはないでしょう。
しかし今回私が引っかかったのは1の場合。
個人的に応援などしているマイナーな芸能人などに似ていたという理由で声をかけたのであれば私は一体誰に似ていたというのか――それが非常に気になって仕方がないのです。
何しろ私はこれまで生きてきて特段芸能人に似ていると言われた経験が少なかったので。
似ていると言われたとしても人外。嫁さんから"バッドばつ丸(サンリオ)"や、"ニコバン(どうぶつの森)"に例えられた程度。
自身からしても特別誰に似ているという風に感じたことがない自負があります。
それでいてここで登場した"本田"という謎の名前。唯一無二の私に似ている存在がどんな人であるか非常に気になって昨晩もいつもどおりの時間でしか寝ることができませんでした。
仮に存在していたとしても私のコピー製品。模造品です。
気にすることはあっても「いつかわかる日がくると良いな」程度に留めておきたいと思います。