夢で見た話 vol.3
おはよう、皆の衆。定次さんです。
先日シャワーを浴びている際、無意識の内にヘソの中に溜まった垢をほじくり出して洗っていたのですが、如何せん無意識下で洗っていたものなので実際に現実で洗っていたものだったのかどうか判然としておりません。
ボーっとしたままヘソの中を洗っていたのか、もしくはそれは夢だったのか……実際に風呂に入って洗ってみたらそれが夢だったのかどうかわかるわけですが、悲しいかな今この記事はお風呂上がりに書いているものなので、答え合わせをしようにも気分が乗らない状態となっております。
「別に風呂に入らなくてもヘソが綺麗かどうかはわかるでしょ」
そんな意見が聞こえてきそうな気もしますが、どうせなら風呂場で体を綺麗にした際に一緒に洗う方が都合が良いでしょう。
体から出た汚い老廃物はゴミ箱に捨てるよりも排水口に流してしまう方が吉。
こんなどうでもいい話題を翌日のお風呂の時間まで覚えているかどうかは正直自信がありませんが、とりあえず今のところ言えるのは「ヘソを洗ったかどうかは謎に包まれたまま」ということであります。
夢で見る光景とは上述のような現実に即した内容から、それこそ現実離れしたような突飛な内容まで様々。
基本的に脳が覚醒する頃には大部分を忘れてしまいがちなので、他人に夢の内容を伝えようと思うとどうしてもチグハグなものになってしまいます。
私自身も突飛な夢をよく見てはこうして夢日記としてブログの記事に書き殴ろうとしているわけですが、如何せん話をまとめられるほどの材料が残っていないために記事として成立しないことが多々あるものです。
しかしながら、人間というものは時にはそんな夢を覚醒してからもはっきりと覚えている場合があるようで、その中でも特に印象に残った内容についてはお告げだの予言だのと都合良く捉えがちです。
先日私が見た夢なんかは――……特に鮮明に覚えている内容でもありませんし、覚えていたところで現実に影響を及ぼすようなものでもありません。
単に「こんなような夢を見ました」という報告だけの記事となるので、興味がある方はじっくりと読んでいただいた上で共感し、興味のない方は――……色々なことに興味が持てる人間となれるように努力しましょう。
夢の中、私は遊園地のようなアミューズメント施設の中で遊んでいました。
友人なのか家族なのか……一体誰と何人連れで過ごしていたのかは定かではありませんが、その日の私は何人かの知り合いを引き連れてとある絶叫マシンに乗ろうとしていました。
元々絶叫マシン自体苦手で、現実では到底乗ろうとは考えない私ですが、どういうわけか夢の中では割と乗り気だったのを覚えています。
何人もの人が並んだ長蛇の列。そこに並んで待つ私達でしたが、夢の中ではそんな待ち時間など関係ありません。順番待ちの先頭は随分先にあるというのに、マシンの席が乗れと言わんばかりにすぐそこにある。
誰彼も不思議に思わず「お先にどうぞ」といった雰囲気もあったので、申し訳ないなと思いつつも席に座る私でしたが、そもそもこの絶叫マシンが一体どんなものか私はよくわかっていませんでした。
目の前にある席は樹脂製の簡素なシートが一つだけ。そこに直接ケーブルが繋がれており、座ると同時にゆっくりと持ち上がってブランコのような状態になりました。
安全用のベルトもない。背もたれも腰より少し上くらいまでしかなく、しっかりと奥深くまで座り込んだ状態で某アルプスの少女アニメよろしく、繋がった紐を力強く握りしめるしか安全策はありませんでした。
いつしか随分と地面が遠くなりました。豆のように小さくなった知り合いはこちらを見て手を振っているようにも伺えます。
捉え方次第では『絶景』とも言える光景でしたが、状況からして言えば『絶望の光景』でしかありません。
やがてマシンはゆっくりと動き始め、真ん中に位置する軸を中心にぐるぐると勢いよく回り出しました。
目まぐるしく回る風景。激しい動きに対して自分を支えてくれるのは心もとない樹脂製のシートと、遠心力によるG。
体が横向きに傾くほど勢いよく回るのに連れて下半身にかかる力は酷く重たいものへと増していきます。
意識が飛びそうになる頃、次第にマシンも動きが緩やかになり始め、速度が下がると同時に地面も近づいてきました。
目の前に見えるのは知人たち。徐々に近づいてくる私に手を振りながら、屈託のない笑顔で出迎えてくれました。
命からがら――というのも変なものですが、地面に足がついた時にはよく命が無事だったと震えました。
――そう言えば眼鏡はどうなった?
私は普段生活する上で眼鏡をしているのですが、シートが上空に引っ張り上げられる際に身の危険を感じてからか咄嗟に眼鏡をスペアのものへと交換していました。
そして絶叫マシンが止まった時にスペアの眼鏡から普段使っている眼鏡へと変えようとしたのですが、どういうわけか肝心のメイン眼鏡がどこにもない。
「まさか交換したのが逆に仇となって、どこかにすっぽ抜けてしまったのか?」
すっぽ抜けてしまったのならばあんな勢いで回っていたマシンのことです。勢いに乗ってあらぬところまで飛んでいってしまっているはず……私は思わず落胆してしまいました。
眼鏡をなくして落ち込むのも無理はない。何しろ先日大金はたいて購入した自慢の眼鏡なんですから。
暫くして眼鏡は絶叫マシンの待ち列の中腹に落ちているのを見つけました。
わりと原型こそ留めていたものの、レンズは割れ、フレームは大きく歪んだものとなっていました。
その後、目を覚ましてこれが夢であったことを理解し、眼鏡も無事であったことに私は喜んだのですが、目を覚ましてからというもの、一つばかし今回見た夢に対して違和感を覚えました。
――夢で感じた"G"は本当のものだった。
眠っている時、私の周りで何が起きていても不思議ではありません。しかし実際に重力を感じてあんな夢を見たのであれば、その重力を感じた原因は一体何だったのでしょうか?
体が重いというわけではない……お尻が後ろに吹き飛んでいくような感覚。
何にせよ夢でこんな感覚を味わったのは初めてでした。
『大事にしているものが傷つくのを恐れる』という心理から大事に眼鏡が壊れる夢を見るのはわかりますが、実際に体に影響が出ていて、それに即した夢を見たとなったのであれば、何かしら健康状態に悪い部分があるのではないかと心配になってしまいます。
単にこんな夢を見た――で話を済ませたいところでしたが、私自身何事もないことを祈るばかりです。
尚、余談ではありますが、後日私は夢の中で友人たちと森の中のペンションに泊まりに行くという夢を見ました。
そこは誰もいないはずのペンションだと言うのに、あるはずのないものが置かれていたりと不自然な部分が多く、結論から言えば殺人犯がペンションに住み込んでいたところにかち合ってしまったという夢でした。
サスペンスホラー映画的な内容で何とも雰囲気のある夢でした。
因みにその夢の結末はどうなったんです?
みんな後ろから太いロープで首を締められました。
犯人の顔だけ見切れて見えませんでした。
ひえー、こわい!