焼きそばに青のりはいらない。なぜならば・・・
おはよう、皆の衆。定次さんです。
皆さん、焼きそばは好きですか?
焼きそばと言っても昨今の焼きそばというのは定義が非常に広く、従来通りホットプレートやフライパンで炒めたものから、お湯で戻しただけのものとその種類は様々です。
しかしながら世間の認識する焼きそばはそんな出来上がるまでの過程など到底知ったこっちゃないもので、皿に盛り付けられた類似のそれを大抵の人は焼きそばといいます。
故に「焼きそばが好きか?」と聞かれたところで首を横に振る人は到底おらず、大体の人は『普通以上』という感性を持って焼きそばの好みを語ります。
ディスプレイの前で元気よく手を挙げて返事をしてくれた閲覧者の方も沢山いるかとは思われますが、最初の問いかけをした時点で私は皆さんが焼きそばが好きであるとわかりきっておりました。
少なからずとも私がこれまで生きてきた中で焼きそばに嫌悪を抱く人に出会うことはなく、故に経験則から世間に焼きそばが嫌いな人はいないと決め込んでいるわけですが、果たしてこの考えに反論を述べられる人間はいるのでしょうか?
以前、焼きそばが嫌いな人は存在しないと裏付けを取るためにアンケート調査を取ったことがありました。
アンケート調査を行った場所は別の世界線に存在する焼きそばで栄えた町。更にその町の中でも特に繁盛している老舗の焼きそば屋さんの店内で特に焼きそばが好きそうな人を選別し、一人ひとりに焼きそばが好きかどうか『はい』もしくは『いいえではない』のどちらかを選ぶアンケート用紙を配りました。そして最終的に『はい』もしくは『いいえではない』と回答されたアンケート用紙だけを絞った上で統計データを算出したところ、全員が『焼きそばが好き』という結論に至ったため、私の中では世の中に焼きそばが嫌いな人間はいないであろうという考えが生まれました。
現世界線における世間一般が焼きそばを好んでいるかどうか――という話は正直なところ若干不透明なところもあるかとは思いますが、きっと皆さんは焼きそばが好きだろうということと信じて今回の記事を書かせていただきたいと思います。
正直なところ、全人類が焼きそばが好きかどうかという事実は今回の記事に特別関係があるわけでもなく、何なら上記の持論は全て無駄であったとも言えます。
結局のところ、今回の記事を閲覧する方々は皆タイトルの内容を把握した上で関心を持って読んでいるわけなので、焼きそばの好みを聞いたところで愚問でしかなりません。
重要なのは焼きそばよりももっと別のところにある青のりの話。
焼きそばにはトッピングとして青のりが付属する場合が多いですが、この青のりの存在については皆さんお察しの通り賛否は大きく分かれます。
しかし大きく分かれると言っても恐らく青のり肯定派の人が大半になると考えられます。
青のり否定派も世間が共感できるくらい一定数の割合の人が存在すると思われますが、否定意見の大半はどうせ「口元にこびりつくから」といったしょうもない意見から否定しているだけでしょう。
正直なところ、私もそれです。口元が汚れるから青のりは使いたくない。
人目を気にせず焼きそばを食べられるのであれば、風味を底上げさせるために使わない手立てはありません。
海苔の風味が唆る焼きそば……青のりがなくては焼きそばと言えない人も多くいるでしょう。
しかし仮にその青のりが毒物であったらどうでしょうか?それでも焼きそばに青のりは必要となってくるのでしょうか?
青のり自体無毒であるとわかりきっている現世界線では突飛のない話となりますが、嘗て私が別の世界線で過ごしていた頃、青のりが不足していたことから代替品として有毒な"何か"を使用していた地域がありました。
その食品の見た目、風味は全て青のりに酷似しており、焼きそばに青のりが必須であると決め込んでいる人々にとって背に腹は代えられない品として日々消費が進んでいたのです。
日に日に毒に侵されていく世界……単体の毒性は非常に微細なものの、消化されにくく体内に蓄積しやすいことから遅効性の毒として恐れられていました。
それでも尚留まることのない消費……因果応報と言うべきか、人間の欲が招いた過ちとして最終的にその地域は経年による人口減少に伴って近隣の市と合併することとなりました。
毒が進むとささくれができやすくなり、少しばかり肌がカサカサになります。
青のりの供給量が戻り、代わりとなる毒物を摂取しなくなった時、人々は肌に潤いを持たせようと保湿の努力を始めたそうです。
・・・で、結局焼きそばに青のりはいるの?いらないの?
歯とか唇に付かなきゃいいけど、付くのならいらない。
しょーもな。